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2010年7月1日 更新

オール電化+太陽光発電は、本当に「最強タッグ」か

オール電化+太陽光発電は、本当に「最強タッグ」か
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安全で経済的、環境にも優しいエネルギーシステムとして知られるオール電化。全国での累計設置戸数は、2004年の時点では100万戸強であったが、2008年には330万戸を超えた。ここ数年で、一気に設置実績を増やしたことがうかがえる。

そんなオール電化システムと合わせて注目を浴びているのが、太陽光発電システムだ。太陽光発電協会(JPEA)の発表によると、2009年の国内総出荷量は、前年度比2.6倍の623127kW。なかでも住宅用発電システムが87.2%と、ほとんどの割合を占めている。ニュースなどでも取り上げられることの多い太陽光発電だが、住宅に導入する場合のメリットやデメリットにはどんなものがあるのだろうか。

オール電化システムのメリットを再検証

オール電化設置住宅の割合を見てみると、新築が296000戸、既築(リフォーム)が295000戸と、新築もリフォームも、ほぼ同程度の導入数。新築マンションや一戸建てはもちろん、住宅のリフォームを行う際にも「オール電化住宅に」と考える人が増えているあかしだろう。

オール電化住宅の導入戸数が増えている理由のひとつは、やはりその経済性。オール電化専用の料金プランなどが適用されることで、光熱費が安く抑えられることが多い。関西電力の試算によると、4人家族が4LDKの一戸建てに暮らしていると仮定した場合、ガスと電気を併用するよりも、年間約75000円もお得になるそうだ。

もちろん、家族構成や生活スタイル、住まいの断熱性などの条件によりこの金額は変わってくるが、「経済的」と感じるには十分な数字だろう。新築の一戸建てやマンションの場合、オール電化専用の住宅ローン金利優遇プランが適用される場合もあり、二重に「お得」を味わえることもある。

また、安全だということもメリットとして挙げられる。オール電化住宅では火を使用しないため、ガスを使っている住宅に比べて火災のリスクが低い。オール電化住宅専用の割引が適用された火災保険プランもあるほどだ。

これらの経済性、安全性に加え、IHクッキングヒーターやヒートポンプ給湯機など最新設備の便利さも手伝って、オール電化住宅に暮らした人の満足度は非常に高い。一度オール電化システムを利用した人のほとんどが「人にも勧めたい」と考えるという。

エコブームで注目度急上昇の太陽光発電とは

太陽光発電は、環境対策の一環として国も設置を後押ししている家庭用発電システム。無限の太陽光のエネルギーを利用し、地球温暖化の原因となるCO2をまったく排出しないため、「地球に優しい」といわれている。

自宅で発電した電気はもちろん自分たちの家で使え、余った電気は電力会社に売ることができるから、経済的というメリットもある。家庭のエネルギー源をすべて電力でまかなうオール電化システムと組み合わせれば、ガスと電気を併用した場合に比べ、光熱費を年間約80%もカットできるという試算もある。光熱費の節約と環境負荷の軽減を考えると、「オール電化+太陽光発電」が現時点ではベストなエネルギーシステムといえるだろう。

気になるのは設置にかかる費用だが、一般家庭の場合、工事費込みで平均約250万円。これと同時にオール電化住宅へのリフォームを実施する場合は、さらに70~100万円程度の費用が必要となる。設置に踏み切るのには勇気のいる金額だが、国や地方自治体による補助金制度もあるのでチェックしておきたい。

まず国の補助金だが、これは発電量1kWあたり7万円となっている(平成22年度)。一般的な家庭用の発電システムは約3kWなので、21万円程度が補助されることになる。さらに、都道府県の補助金、市区町村の補助金もプラスされ、たとえば東京都千代田区の場合は、都の補助金が1kWあたり10万円、区の補助金が1kWあたり10万円なので、3kWだと60万円。国・都・区の補助金を合計すると、81万円が支給されることになる。ただし、補助金制度には期限や条件があるので、注意が必要だ。

オール電化+太陽光発電の意外な落とし穴

メリットばかりのように思えるオール電化と太陽光発電システムだが、デメリットについても考えてみたい。オール電化、太陽光発電ともに、設置にかかる費用が高めなのは前述したとおりだが、削減できた光熱費や売電金でモトを取ろうと思うと、設置から15~30年もかかってしまう。設置費用をローンでまかなった場合は、さらに金利が上乗せされることに。光熱費がお得になっても、ローンの金利で帳消し……ということにもなりかねないので、導入する前にはしっかりとシミュレーションすることが不可欠だ。

また、太陽光発電は当然、日が出ている時にしか稼働しない。設置する場所の日照条件によっては、想定どおりに発電してくれない可能性もある。

既存のマンションや一戸建てのリフォームの際も、注意が必要。マンションの場合は、使用できる電気容量を増やすために、管理組合の許可を取る必要が出てくる。太陽光発電用パネルの設置場所の問題もあり、一戸だけを電化住宅にするのはかなり難しい。マンションに比べ自由度の高い一戸建てでも、エコキュートなどの大きな機器を設置するスペースの確保が必要になってくる。

停電時の心配がある人も多いだろう。電気が使えなくなれば、冷蔵庫などの電化製品に加え、熱源までがすべて使用不可能になってしまう。ただし、停電の頻度は1年間で0.1回程度、大災害の時は、ガスや水道よりも電気のほうがいち早く復旧するともいわれている。

これらのメリットやデメリットをよく考慮したうえで、それでも導入したいという人が増えているからこそ、オール電化システムや太陽光発電はその設置件数を伸ばしている。その一方で、やはりガスにこだわりたい、新しい設備には何かと不安がある、補助金制度が充実しているとはいいにくい、などの声があることも事実。先進のエネルギーシステムには、まだまだ検討の余地がありそうだ。

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